変化

 新年明けましておめでとうございます!

というには、あまりに遅すぎる今日は1月31日。

「更新日、月末に決めたらどうですか?」

「月末が更新日なんですよね?」

そんな声が聞こえてきそうな今日この頃。

2021年を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか?

当院は1月4日より、新年のスタートを切りました。

今月より、歯科助手が1名加わり、ドクター3名、歯科衛生士4名、歯科助手2名、受付1名の総勢10名となりました。

つい先日の月一院内研修では、2021年の個人目標の発表、医院目標の設定、今後の医院の方針について全員で話し合いました。

個人目標の発表では、各々がそれぞれの役割を自覚し、医院全体の事を考えながら個々のレベルアップに向けて、具体的な行動指針に仕上がっていたため、みんなの成長が本当に楽しみです。

医院目標も、昨年の反省を踏まえた上で再度検討し、全員が一丸となって取り組んでいく方向性が示せたと思います。

その医院目標、今後の方針についての話で出てきたことの一つが、「よりよく変わっていく」ということです。

2020年は新型コロナウイルスにより、全世界が激動の1年となり、2021年の今現在もそれは続いています。

誰もが予期せぬ事態に、ありとあらゆることが変化し続けています。当然、私達歯科医療従事者も然り。

歯科医学、歯科医療が確立したその時から、私達歯科医療従事者は常にウイルスや細菌といった微生物による暴露、感染との闘いを繰り広げてきました。

つい先日、大阪の吉村知事の発言に注目が集まりました。

何があるんでしょう…バリア?シールド?

否!

感染対策の賜物です!

新型コロナウイルスなど現れるずっと以前から、虫歯や歯周病と言った感染症を専門とする歯科医療現場では感染対策を常に行ってきているという事実、それだけです。むしろ今回の件で、より高いレベルに変わってきているといっても過言ではないと思います。

現に、歯科医院においては確かに医療従事者の感染はいくつか挙げられていますが、治療による感染例は未だ挙げられていません。すべて外部からの感染だと思われます。

そういった意味では、歯科医院での感染対策はこれまでもこれからも変わらず高いレベルで行われていくだろうと思いますし、当院においても他院に劣ることなく自信を持って行っていきます。

一方で、私達の日常生活ではこれまでにない変化に、いろんな面で困惑や混乱も生じています。

とはいえ、私達人間は順応、適応する力を備えています。ウイルスは刻々と変異を繰り返していますが、我々人間も負けていられません。

かつてないスピードでワクチン開発が進められ、有効性や副作用については未知ですが、世界では刻々と進められています。

そんな目まぐるしい変化の伴う2021年、当院もいろんな面でよりよく変わっていきたい、昨日より今日、今日より明日と1日1日を大切に、よりよく変わっていこうとみんなで話し合いました。

そこで、このFamily Blogもまた、今回はちょっと変化してみようと思います。

当院では2018年4月より、ご来院された患者さんに向けて毎月院内新聞「Family News」を発行してきました。歯科に関する豆知識はもちろん、私達スタッフのプライベートな話など、歯科に限らず、医院で働く私達についてもより患者さんに知っていただき、「患者さんもスタッフもみんなが家族」という院長の想いの下、いろんな情報提供を行いながら、親しみやすい環境づくりを意識してきました。

これまで、Family NewsとFamily Blogは全く別のテーマを掲載してきましたが、今回新たな試みとして不定期ではありますが、院内新聞の記事を一部このBlogにも掲載したいと思います。

記念すべき第一回目は、これまでの新聞で最も反響の多かった2020年10月号より院長の記事を紹介します。

告白 ~思い込み~

告白という見出しにびっくりされた方もいると思う。びっくりすると同時に「何かな?」と興味を持たれた方もいると思う。更に 「私の恥ずかしいことを告白したい。」と続くとますます興味をそそられるのではないか。人は他人の秘密には敏感に反応するものだ。それは好奇心とも言える。現に週刊誌には好奇心を煽る記事が満載である。

 私は好奇心には淡白な方だと思うが、妻は私から見れば好奇心の塊のように見える。新聞は隅々まで読み、私が政界事情などの分からないことを聞くとすぐに教えてくれる。芸能界事情の「不倫騒動」ともなれば口角に泡を飛ばして詳しく教えてくれる。(私は泡なんか飛ばしていないと妻は言うが…)その上ワイドショーでもチェックを怠らない妻の情報は常に確かである。

それでは私の恥ずかしいことを告白したい。恥ずかしいことだから小声で話したいところだが、それはパソコンでは難しい。いっそ小文字にしようかとも考えたが、それもおかしい。

 2、3日前の朝食時の会話である。私が筋肉をほぐす薬ということで「きんちかんざい」という言葉を使った。その時に少し間をおいて妻は言いにくそうな顔をして、「それって、(きんしかんざい)じゃないの?」と問うてきた。漢字で書くと「筋弛緩剤」と書く。一瞬私はたじろいだ。筋弛緩剤を使う麻酔は私の専門分野だった。私は不安にかられ、すぐに辞書を手に取った。辞書を引く手も震えた。無い!「きんちかん」がないのだ!次いで「きんしかん」を引いてみた。あった!私は愕然とした。何ということだ。私は疑うこともなく間違って覚えてきたのである。何か自分の無知さ加減を指摘されたようで、言いようもなく恥ずかしかった。穴があったら入りたいとはこのことである。

 そもそも私と筋弛緩剤との出会いは50年前にさかのぼる。私は岩手医科大学歯学部の学生だった。多分、薬理学の講義で教わったと思う。その時点で「きんちかん」と勘違いしたのだろう。そしてその思い込みはずっと続く。その後、私は医学部の麻酔科で4年間研修することになる。その間300例くらいの開腹手術等の麻酔を担当してきた。その時に当然のことながら筋弛緩剤を使用してきた。にもかかわらずである。私は「きんちかんざい」と思い込み、50年間そう言い続けてきた。

 思い込みほど恐ろしいことはない。私は砂糖と塩を間違えて入れてしょっぱいイチゴジュースを作ったことがある。家族の大ひんしゅくをかったが、これも思い込みによるものだった。二番目の入れ物が砂糖だと思い込んでいたせいだった。また次のような例もある。彼女(彼)は私に気があるとか私を嫌っているとか思い込んでしまい、恐ろしい行動に出ることもあるようだ。いわゆるストーカーである。大変なことである。

「筋弛緩剤」問題は私の「思い込み」に警鐘を鳴らしてくれた。

 また「筋弛緩剤」で思い出すことは、私たちの結婚式での麻酔科の教授の祝辞の中で「土田君、くれぐれも筋弛緩剤で骨抜きにされることのないように‼」という一節があった。結婚40年を迎えた今、やっとその意味するところがわかるような気がする。私は最近、頭が垂れて上がらなくなってきた。腰も背中も丸くなった。気持ちも丸くなった。妻という筋弛緩剤によって身も心もグニャグニャになってしまったのです。 筋弛緩を元に戻す薬もあるのだが、私はそれを敢えて使わずにこれからも骨抜きにされたままで、腰を低くして背筋だけは伸ばして生きていきたい。

昭和54年 岩手医科大学附属病院手術室にて

より良く変わっていく、そんな1年にしたいという医院の方針とは裏腹に、50年間変わらなかった院長の思い込みの話…

「変わるのか?変わらないのか?どっちかにして!!」

「穴があったら入りたいのは煉獄さんよ!!」

そんな声が聞こえてきそうな2021年最初のこのブログ…

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The Changing Same ~変わりゆく変わらないもの~

平井堅がうまいこと言ってる!

変わるものも変わらないものもどっちもあっていい!!(そういう意味?)

ということで、2021年、土田歯科医院は、院長の天然さを大切にしながら、心を燃やしてより良く変化していく、そんな医院でありたいと思います!

2021年も土田歯科医院をよろしくお願い致します!!