大都会

 本日11月23日は「勤労感謝の日」。

「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを趣旨とし1948年より制定されたそうです。

そして昨日、11月22日といえば「いい夫婦の日」。

こちらもまた普段お世話になっている奥さんあるいは旦那さんに感謝しつつ、夫婦「ふたりの時間」を大切にしようということで1988年頃から提唱され始めたとのこと…

そんな夫婦にとって大切な日にもかかわらず、、、

私は、昨日からお休みをいただいて、大都会東京に一人で来ております!!

いきなり自分を窮地に追い込みましたが、そこに関して言い訳は一切

愛する奥さん(ここ大事!)に家族と仕事を任せ(最低!)、いい夫婦の日にもかかわらず東京まで来た(チョー最低!!)目的は…

歯科先進国と呼ばれる北欧の国スウェーデン。そしてイエテボリ大学といえば歯科業界で知らない人はいません(たぶん)。

そのイエテボリ大学の初代歯周病科主任教授で、「歯周病学の帝王」とも呼ばれる近代歯学のスーパースターことJan Lindhe(ヤン リンデ)教授の講演を聴きにきました。

すでに80歳を超えるご高齢のため今回で国外での講演は最後になるであろうとのことで、22日は基調講演としてスウェーデン大使館で、そして23、24日の特別講演会は、あの日野原重明先生の聖路加国際大学聖路加臨床学術センター日野原ホールにて3日間に渡り講演していただけるというまたとない大チャンス!

会場は全国から歯科医師、歯科衛生士が集まり超満員。

80歳を超えているとは思えない出で立ちのスーパージェントルマン。オーラが違いました( *´艸`)

「生物学に基づく歯科医療の実践のために -歯周病学の半世紀-」と題して行われている今回の講演。まだ、明日1日を残してはいますが、さすが帝王!!

歯周病という病気がどのようにして発見され、解明されてきたのか、そしてどのように治療していくべきなのかなどなど、何十年間もの間、世界中で行われてきたありとあらゆる歯周病に関する研究や調査、実験データに言及し、それを紐解き、我々にわかりやすいように説明してくださいました。しかも時に、ジョーク、笑いも交えて聴衆が飽きないような配慮も…まさにスーパージェントルマン(本日二度目)!!

先日お話した西田亙先生に引き続き、超一流の先生はやはりすばらしいの一言です( *´艸`)

本日の講演の中でも話題となりましたが、日本は世界の中でもトップクラスの「歯周病大国」であるということ。昨今、日本人の口臭がひどいという記事をあちこちで見かけますが、それが歯周病大国と呼ばれる所以の一つともいえます。

参考までに

https://medical.jiji.com/topics/1213

https://jisin.jp/life/health/1783705/

https://www.news-postseven.com/archives/20190707_1405547.html

https://president.jp/articles/-/25517

「日本人 口臭」と検索すればまだまだ出てきます…(-_-;)

そしてまた、歯周病という病気は人類史上最も感染者数の多い感染症として2001年にはあのギネス世界記録にも認定されました。

にもかかわらず、我が国日本ではその歯周病に関する認知度は、世界に比べると非常に低いという現状…

「歯医者さんは痛くなったら行くところ」「むし歯を治せばそれでよし」という風潮は未だ根強く残っており、歯周病の恐ろしさについてはまだまだ理解されていません。

歯周病は「Silent Disease:静かなる病気」と呼ばれるように、ひどくなるまで痛みなどの自覚がなく進行する病気です。そしてまた、近年では心臓病、糖尿病、認知症など非常に多くの全身疾患と深く関連していることが証明されてきている恐ろしい病気です。

日本ではむし歯は年々減ってきているものの、歯周病患者は増えてきていることが、平成28年の全国調査でもわかっています。

この歯周病という恐ろしい病気を考える時にもう一つ重要なことがあります。それが「歯科衛生士」という存在です。

歯周病の治療、それはプラークコントロール(インフェクションコントロール)、すなわち毎日の歯磨きに代表されるセルフケアと、歯科医院で歯科衛生士が行うクリーニングのプロフェッショナルケア、この二つによって成されるからです。

先日の西田先生のお話の中でも再三取り上げられましたが、やはり歯科衛生士の仕事の重要性というものはこれからの日本においてはますます高くなるものと確信しています。

このブログを読んで頂いている皆さん、どうか歯科医院で歯科衛生士による定期的な管理を受けられることを強くオススメします。

そしてまた、むし歯だけでなく歯周病の予防には子どもの頃からの歯科医院での定期管理が不可欠との話もありました。院内で、その必要性を患者さん皆さんに周知することもさることながら、保育所や学童クラブでの歯磨き指導を通して子ども達一人一人に直接伝えることも根気よく続けていくべきだと改めて感じました。

この二日間、歯周病学の歴史的背景から最新の知見まで非常に多くのことを学ぶことができています。通訳付きではあるものの、英語での講演やスライドの聴講は非常に大変ですが、明日も1日がんばって勉強したいと思います!!

「いい夫婦の日」、「勤労感謝の日」をまたいでの今回の勉強会参加。

高い受講料を払って送り出してくれた院長はじめ、医院を守ってくれているスタッフ達と、医院とさらには家庭を守ってくれている妻にはこの場をお借りして心より感謝。

家庭(夫婦と子供たち)と仕事の両立。現状は程遠いですが、感謝することを忘れず、どちらにも精一杯向き合っていかねばと思います。

さしあたり、テレビ電話の向こうで家族からは

「あしたのよるおみやげまってるね~!!」

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